北の大地とそれから私

流罪になりました。

札幌発-九州経由-東京行 関西編-上

記事一本書くのに何ヶ月かけてるんですか!?

 

ご無沙汰しています、もう年の瀬ですね。
全行程の2/10しか書いてないのに今年が終わろうとしている…
←もう3月ですよ!いい加減にしてください!
いつの間にか4月だぁ。

 

とりあえず完結目指して頑張ろうな、自分。

 

さらばゴミたち、永遠となれ

 

3日目 8/27

福井を出発して南下、愛知方面を目指す。福井ー岐阜間は山間を走る峠道がひたすら続く。久しぶりにスギを見て「相変わらずくそつまんねぇ植物だな」と思う。
植生にしろ、景観にしろクソつまらん。なんだそのモコモコした樹冠は、甘えんな。

峠というものは、一概に標高が高く、木陰が多い。故に夏場でもかなり冷え込み、長袖インナーとTシャツ一枚では寒さが堪える。
折角なので、私がバイクに乗っているときの装備を軽く紹介しよう。夏場は基本装備として、冷却インナー(長袖)、よれよれのTシャツ、スキニー、やっすい作業用グローブ、履き潰した冬用ブーツである。ブーツ以外は大抵ワークマンかユニクロ、ライブTシャツ、日本が誇るJAPANISE HUROUSYAスタイルだ。おしゃれにキメるというのもありなのだが、いかんせん金がかかる。当方、バイクの維持費でいっぱいいっぱいの限界旅人なので、そんなものに金を回す余裕はない。また、その辺の地べたに座り込み、横になりとやりたい放題するので、どうせすぐにボロボロになる。ならば使い捨てていいと思えるくらいのいまの装備がちょうどいいの。

とはいえ夏場でも今のように寒くなることも多いので、デニムジャケットをホムセン箱の上にネットでくくりつけている。長時間日光にさらしているとデニムの色は変色していくが、これも古着屋でかった500円のジャケットなので問題なし。路肩に止めて、ネットを外し、片面だけ変色したジャケットを纏い走り出す。そう、ネットを止めなおさずに。

しばらく走ると、サイドミラー越しにホムセン箱の上のゴミ袋がはためいているのが気になりだす。そこそこ風が当たる場所なので、まぁ、多少ははためくだろう、にしてはこんなにビロビロと飛び出ていたか?ふと思案して、ネットをきちんと止めていなかったことを思い出す。
やばい、箱の上には便所サンダルやらなんやらが括り付けられている。あれを落とすと後々だるい、やばいやばい、早く停めなきゃ。
タイミングが悪いことにクッソ見通しの悪い崖際を走っていたためすぐには停められず、さらに10分ほど徐行した地点にて停車、荷物を確認する。結果として、ぶちまけていたのは括り付けていたゴミ袋の中身だけだった。ネットを外すのすら面倒くさがって端っこだけフックを外し上着を引っこ抜いたものぐささに救われる。なんだ、ゴミだけか。スギの栄養となりやがれ。以後出発前に荷物は確認しようと心がけるが、以降2度ほど同じようなことをやらかした。

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参考 JAPANESE HUROUSYA



オレだよオレオレ

峠をぬけてコンビニで休憩をしてる最中に、帰省する前に一報入れておこうと実家へと電話をかける。

 

「もしもし」
「もしもし、あんたどこいんの」
「えー、どこここ。滋賀?岐阜?わからん」
「そう、いつ帰んのよ」
「わからん」
「おけ」
プチッツーツー


書き出してみると、こいつ何も分かっていない。そんな怪分書じみた一報によく納得できたな…
あいにく、この親あってこの子ありという訳ではなく母親に放浪癖はない。ただたんに今までの積み重ねであきれられているだけな気がする。思い返せばこちらから電話をかけるときは大抵金の無心なので何もせびられなかっただけよかったのだろう。まぁいいか、お宅の息子さんは強く生きていますよ。

暑い夏にはこれがアツい
グダグダと東へ向かい、昼過ぎに岐阜県千代保稲荷神社へとたどり着く。この神社周辺には平日から出店が並び、それを目当てに訪れたホモサピのことをおちょぼさんなんて言うらしい。
この手の観光地では、まるでこれが公式の駐車場化のように私有地へと連れ込み金をむしり取る汚い駐車場産業が発展しているが、もれずおちょぼさん狩りを行う土産屋のおっさんたちを多数見かける。無料駐車場があるのしってるねんぞ、だまされへんわガハハと走りを進めると見事に道に迷い、まわりまわって気づけば田んぼのど真ん中。どこここぉ…。
八月も暮れだが、日中は暑いのなんの。炎天下に晒されスマホは熱暴走しろくに動かない。ナビもなく小一時間さまよってたどり着く頃には軽い熱中症状態でろくに観光などできたものではない。近くの自販機でスポドリを浴びるように飲み、目に入った出店にて土手煮を頂く。暑い日には熱い食べ物がイマアツい!なんて言ったやつ出てこい、死ぬかと思たわ。
そんなこんなで軽く神社を参拝してとっとと退散、近くにあった公園で水浴びをして走り出す。目下夏休みのガキから向けられる不審な目線もだんだんと慣れてきた。

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どこにでもある重軽石

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ネコも暑いって言ってる


夏は終わらない

脱おちょぼさんをして本日の終着点京都を目指して西へと進む中、荷物に違和感を感じる。あれ、ホムセン箱前に寄ってきてない?いやいや、気のせいだな、なんて気を紛らわそうとするもすぐにホムセン箱がずるずると前に傾いてくる。うん、気の性じゃないね。やめてくれよ、もうこっちの体力は限界なんだ。抵抗虚しく長い坂を下り始めるとホムセン箱は完全に陥落し、体に密着している。こんな中急カーブなど迎えたら間違いなく荷物をぶちまけて旅の終わりになる。やばいやばい、早く停めなきゃ(本日2回目)。
致し方なくわき道に入り、路肩にバイクを停車し荷締めベルトを着けなおす。田舎道、蝉時雨、碌な飲み物の売っていないチェリオブランドの自販機、うーん夏じゃん、これだよこれ、こういうのを求めていたんだ。いや、チェリオはまともな飲み物売ってないから求めてねぇや、あっち行け。
荷物をまとめ直す頃には体力も尽き、しばらく休憩することにした。旅はまだ始まったばかり、終わりも決めてないので時間も無限にある。木陰で全身に蝉時雨を浴びながら小一時間。流れる汗が、まだ夏は続くことを感じさせる。

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永遠

 

夢にまで見た景色

と、書くと大仰だが、全国にやたら執着を持っていきたがる地点が私にはいくつかある。例を挙げればきりがないが、某北ずんこのEXボイスにあるから行きたいと抜かした浄土ヶ浜などなど、大抵はしょうもない。

これから訪れる地点は、某軽音学アニメのモデルとなった学校だ。小学生だか、中学生の頃にこのアニメを視聴し高校時代にあこがれを感じる諸因であったので、ある意味夢に見ていたのは確かかもしれない。(なお高校生活は埃とゴミにまみれた日陰部屋で没した。)

うわ、飛び出し小僧が憂じゃん!とか一人キャッキャしながら現地にたどり着くと、サイズと反して色合いが主張の強い張り紙が目に入る。見てほしい内容は、もっとデカい用紙使えー?などとほざきながら読み上げる。

 

「なになに、きんきゅうじたいせんげん?けんがくちゅうし?」

 

悲しきかな、8月27日より滋賀県全域に緊急事態宣言が発令されていて、内部の見学はできないらしい。つまり、今日は見学ができない。一歩遅い、我が人生そのものって感じだ。あまりのショックにヘルメットをぶん投げ、駐車場にひっくり返った_____________________

なんてことはない。本当のことを言うと既に知っていたのでそこまでショックはなかった。前日の夜に散々喚き散らしたからもう大丈夫。外観だけでも拝められただけ十分だ、やり残しがある方がまた来る理由にもなる、うん、そうだまた来よう、そうしよう。な、それが旅の醍醐味だろ?ハム太郎?テケッ、ソウオモウノダ(裏声)。

心の中のハム太郎を撫でまわし、無理くり踏ん切りをつけ、後ろ髪惹かれる思いで旧豊里小学校を後にする。去り際、次は見学できますように、と例の銅像には手を合わせておいた。さらば、わが青春、また会おう。

 

無慈悲な宣告

ヲタクの聖地

 

謝辞

しばらく放置していた割に、いざ書き出したらこの時点で3000字を過ぎる分量となってしまった。あまりに長い文章は(僕が)疲れるかと思うので分割したいと思う。後編も早く書こう、書きたい、書ければいいな。

 

関西編-下へと続く